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第2回 大名庭園における園芸と本草
今回は、遊芸としての園芸を行った大名と、学問としての園芸を遂行した大名2名を取り上げて比較していきます。
一人目は、大和郡山藩2代藩主・柳沢信鴻(のぶとき)で、江戸時代中期、安永2年(1773)から天明5年(1785)までに記された『宴遊日記』を通して、大名庭園における園芸の諸相をひもといていきます。
二人目は、江戸時代後期の本草大名として著名な越中富山藩8代藩主・前田利保で、本草学者としての活動を、園芸の側面からとらえるという新たな視点でみていくことで、江戸時代の学芸のあり方について一石を投じます。
学ぶこと
明治時代に西洋から輸入した学校教育は、学問と技芸が未分化であった江戸時代の学問のあり方を否定し、その結果技芸に対しての興味関心度を下げ、あるいは一段下等に見る傾向をもたらしました。
近年は、そうした技芸の歴史にも注目するようになってきていますが、今度は学問と切り離してしまっているため、なぜそのような現象が起きたかについて、説明不足に至っています。
江戸時代の園芸文化は、温室や飾り方など技芸を含むことはもちろんのこと、この技芸が同時代の学問思想、特に動・植・鉱物といった自然物を研究する本草学と深く関わり、互いに影響を与えていきました。
本講座では、このような江戸の園芸文化と本草学との密接な関係を探り、江戸時代の園芸文化の具体的な様相を見ていきます。
こんな方へおすすめ
・植物が好きな方
・園芸・ガーデニングが趣味の方
・江戸時代の風俗や文化に興味がある方
・日本の歴史や文化に興味がある方
講師:平野 恵 台東区立中央図書館郷土・資料調査室専門員 日本生活文化史学会副会長
1965年大阪府生まれ。
博士(文学、総合研究大学院大学)。
文京ふるさと歴史館専門員、さいたま市大宮盆栽美術館学芸員などを経て、現在、台東区立中央図書館郷土・資料調査室専門員、国立歴史民俗博物館くらしの植物苑展示プロジェクト委員、武田科学振興財団杏雨書屋運営協議員。
専門、日本文化史・思想史、特に園芸文化史、本草学史。
博士(文学、総合研究大学院大学)。
文京ふるさと歴史館専門員、さいたま市大宮盆栽美術館学芸員などを経て、現在、台東区立中央図書館郷土・資料調査室専門員、国立歴史民俗博物館くらしの植物苑展示プロジェクト委員、武田科学振興財団杏雨書屋運営協議員。
専門、日本文化史・思想史、特に園芸文化史、本草学史。
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